火車迷的臺灣旅遊
〜台湾を鉄道で旅する〜
台湾では、客車最後尾から流れる風景を眺める旅が現在でも可能。
第 1 日目: 成田 → 台北
1. いよいよ出発
結局、出発までテストが出来なかった部分を可哀想な後任担当者に残し、 いよいよ 3 月 3 日、台湾へと出発する日となった。 午前中にバタバタを旅行の準備を済ませ、14:42 新宿発の成田エクスプレスに乗る。 今までは大抵、行きはスカイライナー、帰りは成田エクスプレスというパターンだったが、今回は行きに成田エクスプレスを使用してみることにした。
最後に海外の渡航したのが 1999 年だから、成田エクスプレスに乗るのも 1 年半ぶりである。 しかし、リクライニング調整が出来ないシートと、進行方向逆向きの席が半分を占めるこの車両はやはり好きにはなれない。 乗ってから 15 分で「やっぱり行きはスカイライナーにしておくんだった」と早くも後悔する羽目に。 しかし、そうは言っても列車は走る。 結局(不本意なわけではないが)、15:58 に成田空港駅に到着。 出発まではボロボロだったが、ここまでは何とか予定通りでまずは一安心。
ご存知の通り、成田空港は第一旅客ターミナルと第二旅客ターミナルに分かれており、降りる駅も航空会社ごとに「成田空港」と「空港第二ビル」となる。 そのことは重々分かってはいるのだが、事前に確認しておかないと、たまに「あれ、この航空会社って第一で良かったよな」などと不安な気持ちになってしまうこともある。 特に最近はコードシェア便が増えて来たのでなおさらだ。しかし今回のフライトはかつて韓国 / 台湾の出張時にさんざんお世話になったノースウェスト航空。迷うことなく第一旅客ターミナル(成田空港駅)へ。
さて、成田空港の出発ロビーは 4 階なのでえっちらおっちらと 4 階まで上がらなければならない。毎回のことではあるのだが、やはり大荷物を抱えて 4 階まで移動するのは大変な上に汗をかく作業だ。 しかも今回はいつも使う旅行カバンではなく慣れないリュックなので、4 階に上がっただけでもうヘトヘトである。
出発ロビーでまずはチェックイン。エコノミークラスは相変わらず混んでおり、こんなときは貧乏人の辛さを痛感させられる。 しかも悲しいことに、チェックインカウンターでは「もう窓際しかありませんけど」などと言われてしまう。 うーむ、そんなに遅く着いた覚えはないのに…。
私は雲海を眺めるのが好きで、それゆえ基本的には窓際は好きなのだが、夜に関して言えばそんな楽しみはどこにもなく、 窓際は不便なだけで嬉しくも何ともない。 今回は夜間のフライトなので通路側にしたかったのだが、そんなことを言っても始まらないので素直に窓側に座ることに。 しかも席は 62-A などという位置である。随分と後ろ側で、こんなに後ろの席には今まで座ったことがない。
チェックインが終わったので、近場の売店で旅行に必要な若干の準備を整える (とは言っても、洗剤を買っただけだが)。 続いて金属物のチェック。私はなぜか毎回これに引っかかるのだが、今回は問題なく終り、出国審査ゲートへと向かう。 昔は空港利用券を自動券売機で購入させられていたものだが、 いつの間にか空港利用料は航空券に含まれるようになってしまい、券売機の姿はもうない。
出国手続は基本的にパスポートと航空券と入出国カードを出せば終わる。 しかし今回はその入出国カードが白紙のままなので、まずはこれを記入しなければならない。 出張のときは事前に記入しておいたか、 既に記入されたものを総務から貰っていたのだが、今回はこれを書く時間すらなかったのだ。というわけでいそいそと記入。 勿論、善良な一般市民(?)故に手続自体は問題なく完了。
さて、スモーカーたる者、海外へ渡る前には免税店で煙草を購入しておかねばならない。 正直なところ JPS なんてマイナーな煙草を吸っているおかげで、免税店の恩恵にあずかれたことなどないのだが、 そうは言いつつもやはり日本の煙草は買っておきたい。 海外の煙草は口に合わなかったりするのだ。 取り敢えずキャビンを 1 カートン購入。9 日間なら十分過ぎる量だ。
2. いよいよ搭乗
再び重いリュックを担いで搭乗ゲートまで向かうが、しかし相変わらずノースウェスト航空のゲートは遠いなぁ。 ようやく到着して、まずは一服…と思ったら、喫煙所の場所まで以前とは変わっていた。 ここで職場へと電話をかけるが、大きな問題はなかったので一安心。 正直なところ、このタイミングで修羅場の呻き声などを聞かされた日には旅行どころではない (そうは言っても、もう戻れないところまで来ているから関係ないのだが)。
適当に時間を潰しているうちに搭乗開始のアナウンスが流れ、他の旅行者同様、ぞろぞろと搭乗。 そして 18 時 5 分の NW 7 便は何事もなく離陸。 夜間の窓側なんて…などと思ってはいたが、この日は雲が少なかったのか、離陸時だけでなく、 巡行時もかなり鮮明に地上の光を確認することが出来た。 さすがに地形まではわからないが、地表を走る光のラインを目にすると、別に窓際でも悪くなかったな、などと思えてしまう。
安定飛行に入ると機内食の時間。まずは飲物が配られる。 「何がいいですか」と聞かれて、条件反射で「Beer」と颯爽と応える私。 しかしその約 30 秒後、「よく考えてみれば、どうせ今晩ホテルでビール飲むのはわかりきっているんだから、 ワインか何かにしておけばよかった」などと後悔するところが情けない。 後悔しても時は既に遅く、私の右手には「一番搾り」がしっかり握られていた。 おつまみはシュガーフロストのピーナッツだけど、ちょっとイマイチ。
続いて食事が到着。今日のメニューは鶏肉丼(っぽいもの)とパンとサラダにチョコレートケーキ。 食事自体はまぁまぁではあったが、最後に残していたチョコレートケーキは激甘。
食事が終わった後はフライトアテンダントを捕まえてワインを貰い、 ワイン片手に上機嫌で中華民国入国書に必要事項を記入。 これは慣れた作業なので、特に問題なく完了。しかし相変わらず、 この入国書は怖い。別に入国書が怖いのではなく、最後に書かれている警告が怖いのだ。何せ
警告
販賣、運送毒品、槍械、彈藥者可判處死刑。
なのだ。日本語だったら「死刑に処せられることがあります」 などと書くところだろうが、文末が「死刑」の体言止め(?)なのはやはり怖い。
飲んでお腹いっぱいになると当然眠くなるので、少しばかり眠ることに。 目が覚めると飛行機は着陸体制に入るところであり、 暫くすると蒋介石国際空港(中正國際機場)(*1)へ到着。 時差は 1 時間なので、時計を 1 時間遅らせる。
しかしいつも思うことなのだが、米国にしろ台湾にしろ、空港に人名が付いているというのが凄い。 日本でやるとしたら誰の名前が付くのだろうか…って、現代日本にはそんな政治家はいないか、考えるまでもなく。
*1: 「中正」とは蒋介石の号。
3. 台湾へ到着
さて、人生 3 回目の台湾。 空港に降り立つと、特徴ある匂いと湿気が台湾に来たことを改めて思い知らせる。
入国審査ゲートの手前には台灣銀行の窓口があり、ここで両替が可能なのだが、ここはいつも混んでいるので、 税関を通った後にある窓口で両替することにして、さっさと入国審査ゲートへ。ゲートは手前側には並ばず、 一番奥の列に並ぶ。奥の列のほうは人が少ないので、このほうがトータルでは早いのですぞ。
入国審査は何事もなく完了。しかし相変わらず台湾の入国審査官は、パスポートのとんでもないところにスタンプを押してくれるものだと苦笑。 今回も、最後にスタンプが押されているページから 4 ページも飛ばしたところにスタンプを押してくれていた。
続いて税関へ。特に問題があるものは持っていないので、申告書を渡しておしまい。 ここを出たところにある両替窓口で 4 万円を両替する。 台湾の通貨である新台幣(NT$)にして約 10,000 元。 9 日間の滞在では絶対的に足らないが、いきなり大金を持ち歩くのも危険なので、まずはこの程度にしておこう。
とりあえず煙草を吸おうと空港を出るが、その瞬間にタクシーの客引きがわらわらと現れる。 このあたりが台湾だなぁと苦笑しつつ、適当にあしらって煙草に火をつけ、ゆっくり一服。 檳榔のカスが灰皿に溜っているのが何とも台湾らしい。
檳榔とは台湾の嗜好品の一つだが、基本的に嗜好品と名がつくものは何でも大好きな私でさえまだ口にしたことがない。 話によると檳榔という植物の実で、覚醒剤の一種(公認)であるらしい。 街中ではこれに石灰を塗って葉で巻いたものを売っている。しかも一部の地方では、売上アップのために(?)露出度が高いおねーちゃんが売り子を務めている。
この実は少々苦い味がし、最初のうちは酒に酔ったようになるそうだ。 だが一番怖いのは、真っ白な実が噛むと真っ赤になるところで、事実台湾の道路などには真っ赤な染みが至るところにある。 檳榔を吐き捨てた痕である。間違っても血痕ではない。
閑話休題。中正國際機場は台北市から約 40 km 離れた位置にあり、台北市への交通機関はバスかタクシーしかない。 タクシーで台北まで行くと間違いなく 1,000 元以上かかるので、ここはバスを利用することにする。 出張のときは現地のエージェントが迎えに来てくれていたので、自分でバスを使うのは初めての経験だ。 台北行きのバスのチケットは空港ロビーの左端で販売しており、110 元を払ってチケットを購入。
バス乗り場は空港ロビーの左側を出たところにある。 空港のバス乗り場では地面は湿っていたが、雨は降っていなかった。 「よかったよかった、初日から雨じゃ悲しすぎるぞ」などと思っていたのだが、後からあっさり裏切られることになる。
台汽客運のバスは 22:20 に発車。一路台北へ。
4. 始まりはいつも雨
バスは渋滞もなく快調に台北へと走る。 途中、台北市内で何箇所か停車した後、23:15 に台北車站へと到着。 このバスの停車位置は台北車站からは若干離れた位置にあり、 「何だ、また停留所か」などと平和なことを考えていたが、 皆が我も我もと降り出すので、ここが終点だと気付く。
バスの回りにはタクシーの運転手がいっぱい。 「乗ってけ、乗ってけ」とうるさいが、本日泊まる宿は日本で予約済の「金府大飯店」と既に決まっているし、 ここは台北車站からはさほど遠くないことも知っているので、とりあえず歩いて行くことにした。
台北車站のほうに足を進めていると、なにやらぽつぽつと体に感じる物がある。 もしかして…と思ったが、やはり雨であった。 とりあえずホテルの場所を確認しようと、適当なところで雨宿りしながら「地球の歩き方」を開くが、ここで私は大切なことを忘れていた。 ホテルのおおまかな場所と番地は知ってはいるものの、具体的に番地まで記した地図などどこにもないのである。 どうやってホテルまで行けというのだろう。
そうこうしているうちにも雨はだんだん酷くなってきて、ついには結構な降りかたになってしまった。 日本で買ったウィンドブレーカーがさっそく役に立ってしまい、嬉しいやら悲しいやら。 ホテルを目指して南京西路のほうへと歩き出したのだが、荷物は重いし夜も遅い、しかも雨も強くなってくるわで、ほとほと参ってしまった。 特に夜と雨のせいで、目標物の確認がままならないのが辛い。
これが日本であれば全然平気なところであろうが、少しは慣れているとは言えさすがに異国である。 15 分ほど歩いてはみたものの、結局自分がいる場所が正確に分からなくなって、結局タクシーを捕まえた。 そうしたらタクシー、私が歩いて来た方向とは反対の方向に 100m ほど行って「ここだよ」と言うではないか。 こんなことならもっと早くタクシーを捕まえておけばよかったと思いきり後悔。初日から後悔しっぱなしである。
結局、宿に入ったのは日も変わった 24 時過ぎ。 フロントのおじさんは英語オンリーだったが、チェックインは問題なく完了。 こんなことでは先が思いやられるなぁとは思いつつ、部屋に入る。
心身共にぐったりしてしまい、楽しみにしていた台湾ビールを買いに出る根性もなく、風呂に入って即座に眠りにつく。 明日の予定は全く立っていないが、今更仕方がない。 これからの旅程を時計回り・半時計回りのどちらにするかさえも決めていないが、 基隆は雨の日が多いことで有名らしいので、明日晴れていたら基隆へ向かうべく時計回り、 雨であれば基隆を後回しにするために半時計回りにしようと考えた。
ちなみに、後から「地球の歩き方」を確認したら、金府大飯店はしっかり地図に掲載されていた上、紹介文まで付いていた。 ダメダメである。