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新潟爆酔競馬紀行

津川駅停車中の「ばんえつ物語」号

津川駅に停車中の「ばんえつ物語」号。

第 1 日目: 東京 → 会津若松 → 新潟

最初のビールはスーパードライだった

Max やまびこ 35 号(35B) 東京(9:00) → 郡山(10:24)

今回のツアーの最初の列車は 9:00 の Max やまびこ。 9:00 と言えば普通の人には何ら問題のない時間かもしれないが、ここ最近フレックスの恩恵にどっぷり使っている私にとって、恥ずかしながら 9:00 というのはかなり厳しい時間設定である。 そのため、前日の晩は気を使ってかなり早く寝ることにした。

翌朝は予定通り 7:00 に起床。手早く身支度を整え中央線に飛び乗り、一路東京駅へ。東京駅 1 番線ホームへ降り立つと、そそくさと東北新幹線ホームへ向かい、自動改札に「土・日きっぷ」と指定券を放り込んで 22 番線への階段を上る。 私のように頻繁に新幹線を利用する人間にしてみれば既にお馴染みとなった新幹線用自動改札だが、一般の人や初めての人には馴染み難いものらしく、相変わらず自動改札機周辺に駅員が立っているのが目に付く。 いずれスムーズに流れるようになるのだろうか。

東京駅 22 番線ホームに立つと、Max やまびこは既に入線していた。 東北新幹線は帰省の際に常時利用しているので今更ではあるのだが、一応写真を撮影しておく。 しかし最近の新幹線に多いカモノハシ顔はあまり好きになれない。 東北新幹線開通時から毎年お世話になっている人間としては、200 系がスタイル、カラーリング共に好きだったので尚更である。

客室内に入ると既に P 氏は到着していた。しかし東京から乗り込んで来る筈の I 氏と D 氏はまだ来ない。D 氏は兎も角、I 氏は遅刻常習犯なのでちょっと心配である…などということを P 氏と共に話していたところへ I 氏登場。 D 氏も発車寸前に無事登場したところで、Max やまびこは東京駅を出発。 上野で予定通り T 女史も乗り込んできて、ツアーは無事にスタートである。

落ち着いたところで「それじゃビールでも飲むか」と一応提言してみる。 「朝から飲むなよ」という声も一部から上がったが、誰かが飲めば飲みたくなる人間が居る事は知っているし、私自身は反対があろうと飲むつもりなのであまり気にしない。 予想通り P 氏がビールに賛同したので、ビールを購入しにいそいそと売店へと向かう。 売店には「スーパードライ」と「一番搾り」があったのだが…なぜ「一番搾り」は 500ml しか置いていないのだ。 私は根っからの麒麟党、更にスーパードライが嫌いという人間なので、スーパードライを飲むのには抵抗がある、 しかしさすがの私でも朝から 500ml はいただけない… しばし葛藤した後、覚悟を決めて「スーパードライ」を購入(「ビールを飲むのはは諦める」という選択肢はなかったらしい)。 客席に戻って P 氏と乾杯。やはり新幹線の中で飲むビールは格別である(なんて人も少ないと思うのだが)。

東北新幹線は人生で何十回と乗っているので、特別な新鮮さも驚きもない。 ビールを飲みながらダラダラと過ごし、何とはなしに郡山へ到着である。

鼻ペチャも色の塗りよう

特急「ビバあいづ」

特急「ビバあいづ」。斬新なカラーリングが印象的。会津若松駅にて。

ビバあいづ 1 号(1043M) 郡山(10:34) → 会津若松(11:33)

郡山駅に降り立ったのは高校生の時以来。 勿論過去の思い出など、全く記憶に残っていない。 新幹線を降りてそそくさと磐越西線ホームへと向かう。

やがてビバあいづが入線。鼻ペチャの 485 系だが、斬新なカラーリングが妙に新鮮であり、好感が持てる。 しかし、元々単なる「あいづ」だったこの列車の愛称に、なぜいきなり「ビバ」がついてしまったのか、それがここ最近の疑問。「もうちょっとまともなネーミングはなかったのか」といつも思うのである。世間的にこのネーミングが好評か否か、ご存知の方はご連絡頂きたい。

考えてみれば東北方面の在来線特急には、東北新幹線開通以後は一度も乗っていないということに気が付いた。 というより、ここ最近はそもそも在来線の特急に乗っていないのだが。

東北方面の特急というと、運用区間短縮前(上野〜青森間の頃)の「はつかり」などで利用されていた 583 系のお世辞にも快適とは言えないシートのイメージが強かったのだが(古いなぁ)、ビバあいづのアコモデーションは予想以上にちゃんとしており、もう少しショボいものを予想していた私には驚きであった。 しかし客室ドアの片方が自動、片方が手動というのには違和感を感じたが、何か意味でもあるのだろうか。

会津若松を出ると列車は水田の合間を走り山間部を抜け、一路会津若松へ。 車内で時刻表を眺めながら気が付いたのだが、ビバあいづは郡山 〜 会津若松間を 1 時間で連絡する。 しかしこの区間の普通列車での所要時間は 1 時間 15 分ほど。 思うほど速くないのは意外であった。

やがて列車は会津若松駅へ到着。 会津若松駅のホームには煉瓦調のレトロ風な駅名標が設置されていた。 何のためのものかさっぱりわからなかったが、これは「ばんえつ物語」に因んで磐越西線各駅に設置されているものらしい。

昼間から日本酒を飲むなら蕎麦屋へ行け

会津若松駅

会津若松駅駅舎。写真で見るより日本風。

会津若松では最後の参加者・M 女史と合流。これで総勢 6 名集合である。 「SL ばんえつ物語」は 15:06 発なので、会津若松では 3 時間ほど時間が空く。ここでは昼食とちょっとした散策の予定。

まずは昼食。会津は蕎麦の産地らしいので蕎麦屋へ向かう。 しかし会津若松は気温も湿度も高く、日光が照りつける中を歩くのはかなり厳しい。 少し歩くだけで汗が噴き出してくるのがわかる。 会津盆地は夏は暑く冬は寒いというのは知識としては知っていたが、冗談ではなく暑い。 もしかすると東京よりも暑いかもしれない。

「野口英世青春の道」だかその辺りを抜けて蕎麦屋へ到着。 男性陣は早速、思い思いにアルコールを注文。勿論私は日本酒。 やはり蕎麦屋で日本酒は基本であるし、旅に出たなら地元の酒を飲むのもまた基本である。

会津若松市役所

散策中に偶然目にした、会津若松市役所の庁舎。なかなかソソる建物である。

旨い蕎麦と日本酒を満喫したあとは「会津酒造歴史館」へ向かう。 ここは会津地方の酒造りの歴史や、酒造りの各種の資料などを集めた所だが、この手の常として試飲が出来るのがポイント。 先程飲んだばかりだというのに、ここでも何杯か頂いてしまった。 また、取り扱っている珍味類のイケること。 このあたりの珍味があれば日本酒が何杯でも飲めそうな感じである。 珍味の試食をつまみつつ日本酒の試飲を楽しむ…幸せな時間を安上がりに過ごしてしまった。 この「会津酒造歴史館」は、日本酒好きにはお薦めの観光スポットである。

そうこうしているうちに「ばんえつ物語」の発車時間が迫ってきたので、 会津若松駅へ戻ることに。いよいよ念願の蒸機である。

地ビールというのはどうしてこうも旨いのか

SL ばんえつ物語号(8233) 会津若松(15:06) → 新津(18:24)

蒸し暑い中をたらたらと歩いて、再び会津若松駅へ。 「ばんえつ物語」はまだ入線していなかったが、しばし改札前で待っていると改札開始のアナウンス。 他のメンバに先駆けて改札を抜け、ホームへと向かう。

「ばんえつ物語」号入線。

推進運転で入線する「ばんえつ物語」号。

やがて、ホームの向こうから推進運転で「SL ばんえつ物語」が入線してきた。牽引される客車は 12 系の改造車。 当然ながら最後尾に一等展望車などはないが、その代わり、最近の「ばんえつ物語」では 4 号車として展望車が連結されている。 「北斗星」に連結されているロビーカーのような車両で、窓が天井まで大きく取られている。 このような車両が連結されているのは嬉しい。

12 系客車

「ばんえつ物語」号用の塗装が施された 12 系客車。 個人的には、ローマ字綴りをスクリプト系の文字で書くのはカッコ悪いとは思うのだが。

客室内の内装は完全に新しくされている。 壁面は木目調、天井には大きな丸型照明が設置され、シートは落ち着いたワインレッドが採用されるなど、中々いい感じである。 話によると、磐越西線会津若松〜新津間につけられた愛称である「森と水とロマンの鉄道」に因み、外装、内装共に「大正浪漫」的なイメージを狙ってのことらしい。 こと外装に関しては、日本の客車というよりも欧州の客車のようなイメージを受ける。 好き嫌いは分かれそうだが、これはこれでいいのではないだろうか。

C57 180

「ばんえつ物語」号を牽引する蒸機・C57 180。会津若松駅にて。

ホームで機関車の写真を撮影したり、スタッフのおねーちゃんの撮影(爆)をしたりしているうちに、発車時刻が近づいてきたので客室へ。 客室内は結構な乗車率で、人気の高さを伺わせる。 さすがに家族連れが多く、子供たちの姿が目立つ。 現役を引退してから既に何十年も経っているのに、やはり蒸機は子供たちの憧れなのかもしれない。

客室内で発車の瞬間を待っていると、客室内のスピーカからいきなりドラフト音が。 何もわざわざスピーカを使って客室内に放送することはないじゃないか、などとも思うのだが…。 そして客車特有の「ごっとん」という揺れと共に、「ばんえつ物語」は会津若松駅を出発。 左右に水田が広がる長閑な会津盆地の中を「ばんえつ物語」はのんびり進む。 私にしてみれば初めての蒸機乗車体験だ。 煙がたなびく車窓風景が何となく奇異にも映るが、知らないはずなのに不思議と懐かしさを覚える。

少し落ち着いたので早速展望車へ移動。 広い窓から見える風景が何とも言えず良い。 だが展望車へ来た目的は風景ではなくビールである。 エチゴビールを買い込んで客室へ戻り、早速賞味。 やはり地ビール特有のクセのある強めの味は、産地がどこであろうと旨いものである。

展望車内

「ばんえつ物語」号に連結されている展望車。 夏休みの間は、展望車で各種イベントが催される。 もっともお子様が対象のイベントなので、 「大きなお友達」はちょっと顔を出しづらい。 顔を出したわけではないので何とも言えないのだが…。

喜多方を出た辺りでニコチンが切れてきたので、D 氏と共に喫煙車へ移動して一服。 我々のいた禁煙車とは違い、喫煙車は何故かガラガラで、数えるほどの乗客しかいない。 我々のいた車両の混雑度は何だったのだ?

折角席が空いているのだからと、D 氏と共に一人で二席を占拠してまったりと過ごす。 窓は当然ながら開けられるが、この季節は窓を開けて車窓を楽しむには不向き。 客室内は冷房も効いているし、窓を開ければ蒸し暑い外気が入ってくることは分かっているのだから… というわけで窓を開けて楽しみたい向きには夏以外の季節に乗られることをお薦めする。 窓を開けていれば当然ながらトンネルで煙が客室内に入ってくる恐れがあるが、トンネルに入る前にはアナウンスがあるので大丈夫だろう。

折角なので最後尾の客車へも移動してみた。 最後尾の客車のデッキには車掌氏とスタッフのおねーちゃんが詰めている。 「ばんえつ物語」に搭乗する車掌氏は、この列車用に制定されたという6 つボタンダブルのレトロな専用の制服を着用。 しかし冷房が効いている客室内と異なり、デッキでこの制服はかなり暑くて辛いとのこと。 確かに格好いいが、真夏に厚い生地の上下はかなり暑そうである。

客室内

「ばんえつ物語」号客室内部の様子。 大きな丸型照明のデザインはイマイチだが、 トンネル内などの暗くなる場所ではそれなりの雰囲気が出る。

車掌氏としばし話し込んだ後、再び喫煙車へ戻ってまったり。 すると先程とは別の車掌氏がやって来られた。 検札かとも思ったがそうではないようで、ただ単に乗客一人一人に声をかけておられるるようである。 勤務の邪魔にならない程度にいろいろとお喋り。 鉄道旅行はこういう時間が一番楽しい。

そうこうしているうちに野沢駅へ到着。ここでは 10 分間停車するので、 ホームへ降りて写真撮影。さすがに機関車の周りは人で一杯。 子供たちは運転室内に入れてもらってご機嫌な様子。 些細な体験かもしれないが、このようなところから機械の不思議さや面白さなどを感じて貰えればいいな、などと工程師の端くれとして思う。

10 分間の停車時間はあっと言う間だ。 再び客室内へ戻ってのんびりと過ごす。 磐越西線の車窓風景は確かに素晴らしい。今日は晴れているので尚更であるが、雪が降る時期はそれはそれで格別の味がありそうだ。

津川駅での給水

「ばんえつ物語」号の給水風景。津川駅にて。 個人的には、この手の風景にはこの客車の塗装は似合わないような気がするのだが…(考えすぎ?)。

客室内で 1 時間程まったりと過ごしていると、次の(そして最後の)長時間停車駅である津川駅に到着。 約 20 分間停車するので、やはり写真撮影のためにホームへ降り立つ。 ホームをぶらぶらしていると、機関車が給水をしているのを見つけて思わず写真撮影。 ついでに、傍らで煙草を吸いながらのんびりしている機関士氏に「撮影してもいいですか」と声を掛けてみた。 「俺なんか撮ってもしょうがねぇぞ」と言いながらも、撮影させてくれた機関士氏に感謝である。

津川駅を出発した後、「ばんえつ物語」は再び一路新津へ。 折角なので、I 氏と共に最前の客車へも足を伸ばしてみた。

「ばんえつ物語」号内のポスト

「ばんえつ物語」号内に設置されていたポスト。 丸型ポストが壁に埋め込まれたような形で設置されている(と記憶しているが、ちょっとアヤフヤ)。

途中で、何故か客車内にポストが設置されているのを発見。 集配自体は新津で行うようだが、車内で郵便物を投函した場合はちゃんと「ばんえつ物語」の消印が入るらしい。 どうせだから、ここはついでに郵便車も連結してくれればいいのに…などと、欲深い妄想をみるみる膨らませる罪深いポストではある。

再び展望車でビールを購入。私は先程のエチゴビール、I 氏は別の瓶ビール(名称失念)を購入。 ついでに展望車の販売カウンターで紙コップを人数分貰った。 客室に戻り、男性陣 4 人でビールを飲みつつも車窓を楽しむ。 楽しかった 3 時間はあっという間に過ぎ去ってしまい、やがて車掌氏から終点を告げる心優しいアナウンス。 そして「ばんえつ物語」号はとうとう終点・新津に到着。名残惜しさが後を引く。

いざ温泉へ

133D 新津(18:34) → 新発田(19:12) 948M 新発田(19:16) → 坂町(19:39)

「ばんえつ物語」を降りると、思っていたより湿度も温度も高い。 新潟はもっと涼しいものかと思っていたので意外であった。

さて、新津へ到着したとは言え然程のんびりはしていられない。 今晩の宿である雲母(きら)へ向かうべく、新津からは普通列車の乗り継ぎである。

羽越本線は新津〜秋田間なのだが、現在は新津〜新発田間が非電化、新潟〜新発田間(白新線)が電化という状態なので、新津から秋田方面に向かう列車よりも、新潟から白新線経由で羽越線・秋田方面へ流れ込む列車(電車)が多い。 そのため、今回のように新発田までは気動車、新発田からは電車という乗り継ぎが必要になることもある。

キハ 40

新津駅に停車中のキハ 40。

新津から新発田はキハ 40、新発田から坂町へは電車(形式失念)である。 のんびり鈍行の旅を楽しみつつ、坂町へ到着。 ここで宿からの送迎バス(と言いつつもミニバンであったが)で、本日の宿へと向かう。

温泉ではやはりビールでしょ

温泉へは 20 時頃に到着。とりあえず食事を頂く。 ここ最近、旅行に出てもビジネスホテルなどに宿泊することが多かった私としては、旅館での夕食は久しぶりで、ちょっと幸せである。 支度をしてくれたお婆さんは方言がきつくて何を仰っているのか半分ほどわからなかったが、東北出身の私は何となく懐かしさを感じてしまった。

食事の後は温泉でのんびり。 湯から上がった後は、部屋の冷蔵庫を開けてビールを飲む。 やはり風呂上りのビールは最高である。 数人でダラダラ飲んでいるうちに、冷蔵庫内のキリンラガーは全て無くなってしまった。 今日は一日ビール漬けである。

ビールを飲んでのんびりした後は、皆で TV を見ながらゴロゴロして、適当な時間に就寝。 しかし宿の布団はこの時期だというのにやや分厚い布団で、布団に入った瞬間「これは寝苦しくなるかも」と思ってしまった。 私は大量に酒を飲んでいることもあって即座に眠りについたが、P 氏や I 氏は中々寝付けなかったようである。