3.6. Cygserver

Cygserver のオプションでは、通常の UNIX で採用されている「-X」というスタイル、 或いは「--longoption」形式の両方が利用出来ます。 コマンドラインからの設定が不要な場合、殆ど全てのオプションの機能は設定ファイル(下記参照) 中の設定項目によって設定することも出来ます。コマンドラインオプションは Cygserver 設定ファイルでの設定内容よりも優先されます。

一文字のオプションは単一のダッシュに続きます。また、長いオプションは二つのダッシュに続きます。 以下では、オプションの引数は不等号記号(「<」及び「>」)で括って示します。 これらの不等号記号は実際の文法の一部ではなく、引数を示すためだけに利用されています。 全ての引数は必須であるという点に注意して下さい。Cygserver には、引数を指定してもしなくてもよいようなオプションはありません。

認識可能なオプションは以下の通りです。

Cygwin アプリケーションが Cygserver が提供するサービスを利用するには、環境変数 CYGWIN に文字列「server」が含まれていなければなりません。 この設定は、アプリケーションを起動する前に行う必要があります。

通常、他のオプションは必要ありません。従って、環境変数 CYGWIN にはただ単に「server」のみを設定すれば大丈夫です。Cygserver プロセスが開始する前に環境変数 CYGWIN を設定する必要はありませんが、設定せずにおく理由はないでしょう。

最も簡単な方法は、環境変数 CYGWIN を Windows のシステム環境変数として設定し、マシンをリブートすることです。 一旦設定してしまえば、後はそのことを忘れてしまっても構わないという意味で、この方法はお勧めです。 また、この方法であれば、サービスとデスクトップアプリケーションとで確実に同じ設定が使われることになります。

システム環境変数として設定したくない理由があるのなら、 デスクトップから Cygwin の bash を起動するために使われる /cygwin.bat ファイルで環境変数を設定することが出来ます。 このファイル中では、Windows のコマンドプロンプトが利用する構文で 環境変数 CYGWIN を設定出来ます。 例えば、次のようになります。

set CYGWIN=server

環境変数 CYGWIN をシステム環境変数として設定せずに他の Cygwin サービスを実行させている場合、 これらのサービスはインストール時に cygrunsrv のオプション「-e」によって設定された環境変数 CYGWIN から設定値を得なければなりません。サービス「foo」をインストールする場合の例を示します。

cygrunsrv -I foo -p /usr/sbin/foo -e "CYGWIN=server"

Cygserver には必要に応じてサーバをカスタマイズするための、様々なオプションが備わっています。 カスタマイズは設定ファイル(デフォルトでは /etc/cygserver.conf です)を編集することによって行われます。このファイルは cygserver の起動時に一回だけ読み込まれます。実行時にファイルを再度読み込ませるためのオプションはありません。 必要があれば、cygserver にシグナルを送って下さい。

設定ファイルは cygserver の動作を決定するためのものです。 並行動作するスレッドの数、どこへどのようにログを出力するか、IPC サービスにおける様々な最大値などを設定するためのオプションがあります。

cygserver と共に配布されるデフォルトの設定ファイルは /etc/defaults/etc にインストールされます。 /usr/bin/cygserver-config スクリプトはデフォルトの設定ファイルを /etc にコピーします(既存のファイルを上書きするか、それとも残しておくかを選択することも出来ます)。 これ以降にパッケージをアップデートしたとしても /etc に置かれたファイルは上書きされませんから、 貴方が設定ファイルに施した変更は安全に守られることになります。

デフォルトの設定ファイルには大量のコメントが含まれていますが、そこには設定内容を理解するために必要な事項が記述されています。 ファイルの先頭に記述されたコメントには、このファイルの構文規則が記述されています。 デフォルトのオプションはファイル中に記述されていますが、全てコメントアウトされています。

このファイル中では、デフォルトの値から変更したいオプションのコメントだけを外すべきです。 cygserver の起動時におけるオプションの読み込みには大した時間はかからないものの、ファイル中の他の全てのコメントは手を付けずにおくほうがよいでしょう。 他の場所から、問題の手がかりを探し出さなくともよくなります。